大人の発達障害と向き合う静葉ちゃんの試験室

静葉ちゃんが、適当にいろんなことを書いてますよ。

タグ: 筆記具

今回のお話は、可能性のひとつとして、私の実体験を基に、保護者の皆さんに提案する内容となっています。
また、この記事については、後日、改定する予定です。


私は、書くことに対する苦手意識があります。
理由は、ふたつ。書く時の手の感覚の違和感と、そして、書いた時の、筆記の色です。

まず、書く時の手の感覚についてお話しましょう。
筆記具は、その形状や、筆記方法により、書いているときに伝わってくる手の感覚が違います
まず、筆記具そのもののグリップ感、これは 、筆記具の素材や太さ、重量が影響してきます。
また、その筆記具の形状によっても差があります。鉛筆、ボールペン、フェルトペン、毛筆、万年筆…様々なペンがありますが、それぞれ筆記の際の、手に伝わってくる感覚が違うわけです。
一般的に一番解りやすいのがボールペンでしょうか。ボールペンは、先端がボールになっているため、摩擦係数が少なくなっている印象があります。これが、筆記の際、他の筆記具と比べると、ともかくペン先が転がってしまう。そのため、ボールペンでの筆記は、個人的に苦手でもあります。
私が万年筆を使用しているのは、そうした筆記の際の苦手意識が全くないためで、紙の凹凸の感覚は、ペン先の形状によってもかなり差はありますが感じるものの、ストレスなく書くことができます。

そして、一番の問題は、書いた時の、線の色です
私が鉛筆を苦手としているのは、書いたときの線が、光によって反射し、それがまぶしく感じるから。皆さんも、鉛筆による筆記の線が、光が反射する様子はお分かりなると思いますが、この反射がともかくストレスになります。
ボールペンの場合、これはインクの種類にもよりますが、苦手意識がありますね。
最近の油性ボールペンは、インクの質も向上しており、ものすごく綺麗な発色をするようになりました。しかし以前のボールペンインクは、そのインクの色が、ともかく毒々しいという感じでして、こちらも苦手です。私が若いころ、唯一使用できたのが、カランダッシュというメーカーのボールペンでして、当時のボールペンの中では、書き味も、そして筆記した際の色も、唯一ストレス無く使う事ができました。
現在では、価格の手ごろなボールペンも、ある程度使う事ができます。以前と比べ、インクの質が大きく向上しましたし、また、ゲルインクの登場で、はっきりとした黒の、スムーズな書き味のボールペンとして使用できています。

この、上記2点は、これは最近まで、私の好みの問題だと考えていました。
ですが、私が発達障害であると診断を受け、発達障害者の特性を調べていくうちに、これは発達障害者独特の感性による影響が強いと考えています。

そして、これが保護者の皆さんにお伝えしたいこと。
お子さんの勉強がはかどらない理由のひとつに、筆記具選びが可能性としてあるのではないか、ということです
小学校では、その学習に、鉛筆が推薦されており、そして鉛筆以外の筆記具での学習は、かえって禁じられている傾向があります。
ですが、お子さんが、鉛筆での筆記が、発達障害を理由とした苦手意識があったら?
そもそも、お子さんは、そうした筆記具が苦手かどうかを明確に判断することは難しいはずです。でも、それが筆記具を変えることで、ノートに書くという行為がはかどるようになる可能性があるとしたら、いかがでしょう。
もし、実際に筆記具を変えることで書くことがはかどるなら、事情を教師に話す必要があります。それを理解していただくには、…そもそも知識を持たない健常者が発達障害者のことを理解すること自体難しいのですが、その理解をしていただくだけの価値は存分にあります。
また、小さなお子さんであればなおさら、何がどう駄目なのかを言葉に出すことが難しいのです。なので、なぜ苦手かを聞き出すより、どうすれば楽になるのかを一緒に探ってみてください。筆記具については、ある程度の知識は持っていますので、もし私がお力になれるのなら、微力ながら協力はできると思います。

なお、私は、筆記の際、万年筆を多用しておりますが、なにも万年筆を使えと言っているわけではありません。
が、もし私と同じように、書くことに何らかの違和感がある…ノートを書かないなどの行動があるならば、筆記具の選定に目を向けてもいいと思われます。
個人的には、あくまでも私の場合ということではありますが、水性インクを使用する筆記具が一番いいと考えています。
万年筆もそうですが、それ以外にも、ドローイングペンなど、安価で扱いやすい水性インクのペンは色々あります。
もちろん、インクの色も関係があるやも知れません。黒ではなく、青や緑など、そのお子さんの好みの色での学習を検討してみるのも手でしょう。

細かいことを言うのであれば、使用しているノートの、その紙の白さにも注目すべきでしょう。
最近のノートは、ともかく白いことを売りとしていますが、場合によっては、白さが際立つことがない、再生紙を使用したノートを選ぶほうがいいとも思われます。
私自身は、特に印刷用紙は、再生紙を使用しており、これはバージンパルプのものよりも暗めであることから、紙そのものがまぶしくありません。
この、紙のまぶしさも、勉強の妨げになっている可能性があります。

勉強は、まず、書くことが楽しくなければ成立しないと私は思います。もちろん、書かずに丸暗記という方法もありますが、ともあれ、書くことに嫌がる様子がお子さんにあるのなら、筆記具選びを真剣に検討されてもいいと思われます。

ちなみに。これは発達障害に限らず、勉強をしているすべての人達へ
ノートに書いているときに、書き間違いをしても、それを消しゴムで消す必要はありません。
なぜ書き間違いをしたのか、計算間違いをしたのかなど、その痕跡を残すことも、勉強には必要なことです。
むしろ、ノートは、綺麗に書くことを目的とせず、綺麗に書きたいのであれば、授業中に書く為のノートと、それを清書するノートの2つを持っておくといい、と提言させていただきます。


 

パーカー・デュオフォールドを、名字を変えた記念として購入した日より、コレクション目的で筆記具を購入することは止めることにし、それ以降、ペンを購入することは控えています。
その、デュオフォールドを私に売ってくれた小村さんが亡くなって、ずいぶんと時間が経ったもんです。彼から筆記具の基本を学び、ものの善し悪しがペンを通じて分かるようになりました。彼から、いろんな事を学んだものです。
その、ペンについてなのですが、実用的なペンで、なおかつ価値の高いものが、ヤフオクで出品されていたことから、あえて落札し、
インベンシア 2013-08-06 17-10-54
そのペンが、昨日無事に届きました♪

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