どうも(*・ω・)ノ
前回は、発達障害者の「障害者」としての考え方(1)身体障害の共通項というタイトルで、まず、身体障害者に共通する事項について書いてみたわけだけれど、これは、こののちに続く事柄を説明するために、まずその例を挙げることで理解しやすくしたかったからなんだわ。
hanashi_nagai_man
もっとも、私の説明って、いろいろと回りくどいとか言われることもあるけど、んでも、これは、特定のだれかではなく、不特定多数に対して理解して欲しいからだったりします。
もっとも、発達障害者としての傾向もあるみたいだけどね。発達障害の症状の一つとして、「多弁」ってのもあるから。
んで、前回は、身体障害者にのみ焦点をあてたわけだけれど、今回は、身体障害者以外について、その共通項を掘り下げてみます。

身体障害者以外の障害者とは?
さて、障害者といっても、障害にはさまざまなものがある。
ここで、日本の法律のひとつである、障害者基本法から、障害者とはどのような者を指すのか、その文章を抜粋してみると。
 (定義)
第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
 一 障害者 身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む。)その他の心身の機能の障害(以下「障害」と総称する。)がある者であつて、障害及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるものをいう。
 二 社会的障壁 障害がある者にとつて日常生活又は社会生活を営む上で障壁となるような社会における事物、制度、慣行、観念その他一切のものをいう。
とまあ、このようになってる。この法律が施行されたのは昭和45年、以降現在でも改定されているけれど、文面に、たとえば「っ」ではなく「つ」が使われていたりするところは、おそらく今後改訂されるんじゃないかな、とまあ、それはともかく。
この法律では、日本の法律の上での障害者とはどういうものなのかを指し示しているわけだけれど。
その、法律上で、障害者についてあ、大きく4つに分けられていることがわかる。
その4つというのは、
  • 身体障害
  • 知的障害
  • 精神障害(発達障害を含む。)
  • その他の心身の機能の障害
と、このようになってる。
最後の、心身の機能の障害というものについては、これは、上記3つに当てはまらないものであっても、その症状によっては疾病ではなく障害として認定する、という意味だととらえていいと思う。その上で、今回のこの話題では、「その他の心身の機能の障害」については取り上げないのでご容赦を。

精神障害と発達障害は同じもの?
で、ここで注意しなければならないのは、法律では、「精神障害(発達障害を含む。)」という表記がなされていることについて
このように表記されていることから、日本は、法律上、精神障害と発達障害は同一のものだととらえているのかと思われてしまうかもだけれど、実際にはそうじゃない。
発達障害者のための法律として、発達障害者支援法という、専用の法律がちゃんとあるんだ。
このあたりの話は、このブログでも一応書いたことがある。
ではなぜ、わざわざ「精神障害(発達障害を含む。)」なんて感じで法律上で書かれているかというと、その最大の要因ってのは、これは私の勝手な想像なんだけれど、精神障害者に対して適用できる法律は、そのまま発達障害者にも適用できるため、できるだけ早く発達障害者への支援を行うために、大幅に法律を改訂しなくていいようにするため、なんじゃないかなと思ってる。
なので、法律の上で、精神障害に発達障害を含むとして、発達障害者が円滑に支援を受けられるようにしている、これは法改訂の手続き上での問題で、いずれかの時代に、全体的な法改訂がなされたときに、精神障害者と発達障害者を別個に記載することになるのかもしれない。
ただ、発達障害者は、二次障害として精神障害を併発する可能性が非常に高く、この私自身もそうだった。なので、さまざまな制度を円滑に受けられるようにするためにも、法律上の文言については、このまま運用されていくことになるのかもしれない。

知的障害とは何か
そして、私が伝えたいことにつなげるために、知的障害についても触れておかなければならない。
知的障害と発達障害には、ある一定の関連もある、という表現をすると誤解があるだろうね。
実際に知的障害と発達障害を併発している方もいらっしゃるんだけれど、実はこの知的障害という定義については、なんかいろいろとややこしいみたい。
こちらは、Wikipediaの「知的障害」の項目から抜粋してみると、
知的障害(ちてきしょうがい、英語: Intellectual Disability)とは、
 1.知的機能に制約があること
 2.適応行動に制約を伴う状態であること
 3.発達期に生じる障害であること
の3点で定義されるが、一般的には金銭管理・読み書き・計算など、日常生活や学校生活の上で頭脳を使う知的行動に支障があることを指す。
と、このように記されている。
この文章を見るだけで、ぴんときた人もいるかもしれないけれど、要するに知的障害と発達障害の定義ってのは、けっこう似ているところがあるんだわ
とはいえ、私自身は、知的障害については勉強を進めていないこともあり、詳しく述べるのは避けるね。

精神障害、発達障害、知的障害の共通項
さて、と。
ここからは、精神障害と発達障害を分けて表記していくとして。そもそも発達障害の話をしているわけだし。
精神障害、発達障害、知的障害、この3つには、大きな共通点があるってのは、たぶんぴんとくるんじゃないかな。
つまり。
精神障害、発達障害、知的障害、この3つの障害は、いずれも、脳の機能に関する障害である、ということなんだわ
精神障害に関して言えば、こちらは先天性と後天性の、大きく二つに分けることもでき、かつ、回復する、あるいは「寛解」することはある。

寛解って?
寛解ってのは、聞きなれない言葉なので、ここで少し触れると。
寛解ってのは、完璧には治っていないけれど、完全に回復しているのに近い状態にまで回復している、って意味になる。
100%回復したことを全快、と表現するのに対して、たとえ1%でもまだ回復していない可能性がある場合に対して使われる言葉だ。
要するに、再発する可能性がある場合、この言葉が使われている、と思ってくれていいよ。

身体障害と、精神障害、発達障害、知的障害の共通項
そして、ここからが一番重要なこと。
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精神障害、発達障害、知的障害は、いずれも、脳の機能の障害である、ということは前述の通り。
そして、脳というのは、人間の体を構成する臓器のひとつでもあるんだ。
と、いうことは、だ。
身体障害と、精神障害、発達障害、知的障害は、それぞれ、人間が本来持ちえている機能が欠損しているという意味では共通している、と言える
そして。
前回の記事で、身体障害者の共通項として、次のことを挙げた。
健常者と同じことができない
特定の動作に関して、健常者では当たり前でも身体障害者には難しいものが多い
特定の動作に対して、道具あるいは人の手を借りる必要がある(あるいは、あきらめる)
そのため、実生活あるいは社会生活において様々な制限を受ける。
その制限のため、時間と手間が健常者に比べ余計にかかる。
その上で、今回の記事で一番言いたいことは、この、身体障害者の共通項ってのは、精神障害者、発達障害者、知的障害者にも同じことがいえる、ってことなんだ。
そもそも、この3つの障害は、状態はそれぞれ違えど、脳の機能不全によるもの。脳は臓器の一部であることから、この3つの障害は、脳の身体障害と言い換えることができる、といえる。

これからが本題、なんだけれど
普段、私たちは、常に何かを考えている。だけれど、その考えるという機能をつかさどる「脳」という臓器のことについては、さほど意識せず考えることができているよね。
実際にはそれだけじゃなく、なぜ人間は歩けるのか、手を動かすことができるのかとか、そんなことを常に考えながら動いている人なんて、ひとりもいないはずだ。
car_lover_man
車に例えて言い換えるならば。エンジンをかけてアクセルを踏めば車は動く。でも、アクセルを踏むと燃料がエンジンに送り込まれて空気と混合してプラグで点火されて云々…なんて考えながら車を運転している人なんて、一人もいないはずだ。
要するに、アクセルを踏めば車が動く、車が動くのは当たり前なんだけれど、それと同じように、自分たちが考えたり動いたりすることは、その人それぞれにとっては、もちろん当たり前のことではあるんだ。
そして、当たり前だからこそ、その当たり前なことに対して考えようとはしていない
だけれど、ひとくちに車といってもいろいろある。自家用車もあれば、特定の業務を行うための専用の車もあるし、それを運転あるいは操作する感覚も違っている。中には、初期不良あるいは故障している状態であっても、それでも動かしているものもあるだろう。
同じように、人間の体についても、それぞれ個体差はあれど、動くということそのものに変わりはない。んでもそれぞれ個体差があるわけだが…この、個体差という部分を取り上げて、発達障害者の中には、「障害」と言ってほしくない、という考え方を持っている人がいる、ってことになる、わけだけれど。

と、まあ、今回の記事は、とりあえずここまででおいておいて、次回は、この話題の締めくくりとして、私が伝えたかったことを書くつもりです。
その、伝えたいことってのは、場合によっては、誰かを苦しめかねない表現にもなると思う。それを理解しているうえで、あえて書いてみたかったもんだから。
と、いうことで、今回はここまで。



スマホの充電用に使用してます。まっすぐじゃなくL型になっていることで、断線しにくくなってるんじゃないかなと思って。
こういう小さな工夫みたいなものってのも、ものを大切にしにくい私のような者には有効だったりします、はい。